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鉄製 旧式 自 転 車 / 私の愛車とパーツ

2009現在、四台の自転車を所有しています。いずれも旧式な鉄製の自転車です。 ロードレーサー(1) / 3代目フレーム ミニベロ / 20 ロードレーサー(2) / オリジナルホイール
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2020.9/28  ブレーキレバーの修理他

 普段乗りのロード1に今ついている、MAFACのブレーキレバーが壊れた。タバコを買いに行くくらいな
ら前ブレーキだけで充分だが、遠くに行くのは怖い。修理ついでにリアディレーラーの交換と、スプロケット
とチェーンの清掃をすることにした。

作業内容は次の3つ。
    
1.修理:ブレーキレバーの受け金具を交換
2.パーツ交換:リアディレーラーとワイヤー
3.清掃:スプーケットとチェーンの洗浄



1.ブレーキレバー部品を手製の部品に交換

 破損したワイヤー受け金具の状況。           正常な状態
 


 上の写真が、壊れたワイヤー受け金具。材質はジュラルミン
で、2mm厚の板を折り曲げて作られている。右上の写真が正
常な状態で、ワイヤーの交換を簡単にするため、2mmの切り
欠きがある。このため、ワイヤーのタイコ部分が収まる4mm
の穴付近が、厚み2mm、幅4.5mmしかない。

 壊れたパーツの破断面を見ると、この一番細くなった部分の
色が黒く、先に破損していたことが分かる。パーツが2つに割
れてからも、しばらくはワイヤーを保持していたが、やがて、
もう一ヶ所破断が生じ、外れたのだろう。だからその時、私は
ワイヤーが切れたと感じた。

 さて修理だが、諦めるのが普通だろう。MAFACはフラン
スの自転車部品メーカーだが、1990年には消滅していた。
だから修理に出す事は不可能。ジャンク品を含め、交換パーツの入手も不可能に近いだろう。だが2年前、私
は交換用のパーツ(右下の写真)を、真鍮で自作していた。当時の制作過程は、この巻末の付録にまとめておく。
 
復活したMAFACのギドネットレバー。


 上の写真左側が2年前に交換したパーツで黒く汚れている。右側の金色のパーツが今回交換したもの。これ
で両方共自作パーツになった。20代の頃から、私は後ブレーキを右手で引いている。ワイヤーを長く引き回
すと、やはり重くなるから利き手の右側に変更している。


2.ディレーラーの交換とチェーン周りの清掃

汚れたチェーンとバネが緩んだディレーラー


 スプロケットもチェーンも真っ黒に汚れている。ディレーラーはカンパのヌーボレコード。使い始めて25
年になる。さすがにバネが緩んだようで、前インナー、後トップに入れると、まず確実に歯飛びするようにな
ってしまった。こうなれば交換しかない。

綺麗になったチェーン回りと新ディレーラー


    
付録:ワイヤー受け金具の自作nov.2018

 破損部品は2mm厚の軽合金。代替部品には、9mm×1.5mm×1,000mmの真鍮板を購入した。
 

 ブレーキレバーの厚みは6mmだから、出来上がったパーツの幅は、6+1.5+1.5=9mmになる。
このままだと遊びが無いから、パーツの動きが悪くなる。だからシャコ万力を9.5mm位に開き120〜
140mm位にカットした真鍮板を乗せる。先端を平坦に削った、5mm厚のタガネで叩いて折り曲げた。
 

 曲げたままではワイヤーのタイコの部分が入らない。    曲げた部分を上にして、9.5mm幅の万力で挟む。
 
 右上の写真のように、パーツをセットするには、その前に、折り曲げ部分を上にして、垂直に自立できて、
かつ、万力の上に3〜5mm程度頭を出す長さに、真鍮板の両端を切りそろえる必要がある。

 それができれば、後はハンマーで上から叩いて、ワイヤー保持部を平坦な形に整形するだけである。

 アール一つのU字が二つ角のコの字に近づいた。     叩くために必要だった余分な部分をカットして穴開け。
 

 部品は全部で6個作った。後半3つは、曲げの作業、鍛造の作業それぞれの直前に、焼き鈍しの作業を入れ
てみたが、少ない力で整形できるから、失敗が減って作業精度が上がった。